猫を飼っているとその可愛い仕草に毎日癒されて、本当に愛おしいですよね。
大切な家族の一員なので、猫の健康状態も気になるところです。
いつもより元気がなかったり食欲がないと、どうしたんだろう、どこか具合が悪いのかな・・・と心配になります。
よく猫がピクピクと痙攣しているような姿を見かけます。寝ているときにも、たまにピクピクとしますよね。
今回は、このピクピクは何だろう?という疑問にお応えして、ピクピクする原因と対処法についてふれていきたいと思います。
猫がピクピクするのはなぜ?病気の可能性も。
ピクピクするというと痙攣を連想しますが、寒さや衰弱による低体温症、有害物質を食べた場合や心臓発作で痙攣する場合があります。
また、高齢の猫になると、脳腫瘍や脳内の血液の循環が悪くなり痙攣を起こす病気もあります。
代表的なものでは原因不明の「特発性てんかん」と脳内に異常や障害がみられる「症候性てんかん」がありますが、猫の場合は後者の「症候性てんかん」が多いです。
○猫に多い「症候性てんかん」
猫の症候性てんかんの多くは脳炎に起因します。
てんかんだけでなく目が見えなかったり足に障害があるなど、脳神経症状を併発していることが多いです。
なぜ脳炎になるのか判明しないケースも多いようですが、ウィルス感染症が最も考えられる要因です。
動物病院を受診するときには医師に次のことを伝えるようにしてください。
・発作がいつどのように始まったか、何かきっかけがあるか。
・発作の頻度や回数はどれくらいか。
・発作がどれくらいの時間続いたか。
症候性てんかんの治療法と予防法
○症候性てんかんの治療法
症候性てんかんが疑われる場合、脳のどこにどんな異常があるのか見極めることが大切です。
過去の後遺症であれば、抗てんかん薬を数週間から数か月単位で定期的に投与します。
投薬により発作がどの程度減少したかを評価します。
発作が三か月に一回以内であれば効果があったと判断します。その後も定期的に血中濃度をチェックしながら有効な血中濃度を保つ必要があります。
○症候性てんかんの予防法
症候性てんかんは、脳に関わるウィルス感染症が関係してくるので、子猫の時からワクチン接種を受けてウィルス感染症にかからないように予防しましょう。
感染機会を少なくする努力も大切です。
可能な限り室内で飼うようにして、普段から定期的に動物病院で検査を受けることをおすすめします。
また、人間と一緒でストレスも軽視できません。
ストレスが加わると発作要因が高まり発症しやすくなります。猫にとってストレスがかからない飼い方を心がけましょう。
睡眠中のピクピクは大丈夫
猫は一日に14時間以上眠ると言われています。
体を丸めて寝たり、座ったまま目を閉じていたり、本当に癒されますよね。
そんなときに、ピクピクと小刻みに動いているのを見てしまうと、心配になってしまいます。
人間と同じく猫の睡眠には、浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠があります。
浅い眠りの時には、起きているときに感じた驚きや出来事が寝ている間に脳内で再放送されるそうです。それが寝言や体の動きとして現れます。
逆に深い眠りの時には、微動だにせず置物状態で寝ている時です。
睡眠中のピクピクは、レム睡眠状態で浅い眠りの時なので、そのまま何もしなくて大丈夫です。眠りの邪魔をしないようにしてあげてください。
14歳のメス猫の場合
突然、横倒しになり激しく痙攣しました。
四肢を引っかくような感じで全身で痙攣していました。口からは少しよだれも出ていました。
実は二度目で、数か月前にも同じような痙攣を起こしました。
痙攣は数分で治まり、そのあとは普段通りに元気に過ごしていました。
動物病院を受診すると、腎臓が少し弱っていることが分かりましたが、発作もそれほど頻繁ではないので、薬の服用でしばらく様子をみることになりました。
まとめ
猫を飼っている人にとって、猫は家族の一員です。
普段から猫の様子をよく観察して、異変に気づいたら速やかに動物病院を受診しましょう。
寝ている間にも眠りが浅くてピクピクと動くことがありますが、それは心配いりません。脳炎によるてんかんや病気による痙攣の可能性がある場合は、その痙攣の様子を的確に医師に伝えましょう。
最近では、スマホで動画に撮るという方法もあります。
痙攣を目の当たりにすると気が動転してしまいますが、深呼吸をして落ち着いて対応してあげてください。