居酒屋ガツン!という居酒屋が話題になっているようですね。
・ドリンク持ち込み放題
(300円でドリンク持ち込みオーケー)
・おすそ分けシステム
(お客さんが置いていったお酒は自由に飲み放題)
・氷、水、炭酸水などは無料提供
一見するとなんとも狂った発想の居酒屋ですが。笑
どうやって収益を上げるのか気になって、以下のページを食い入るように眺めてみました。
https://ztokyo.net/articles/fammunity_gatsun/
どうやら、店主の寺本昌司さんの言葉にいろいろとヒントが隠されていそうです。
「すごくシンプルな考えなのですが、星の数ほど飲食店がある東京の中で、お店の価値を『料理』や『お酒』に置くと、きちんと修行を積んだシェフやバーテンダーに勝てないと感じていました。人材育成もうまくいかず、運営に限界を感じていたんです」
「焼き鳥屋時代に感じていたのですが、お客さんは、飲食もさることながらコミュニケーションを求めて来ていました。時代もSNSのコミュニケーションが全盛で、オンラインで仲良くなって『今度吞みにいきましょう』とオフラインで繋がる流れが定着していた。それなら飲食店というリアルな場所で新しいコミュニティを作れば絶対的な武器になると思ったんです」
「どっちのシステムも、思い付きからの見切り発車です(笑)。ただ、儲け最優先ではなく、自分がやりたくないことを排除して、面白いコミュニティ作りを軸にしたらこうなりました」
飲食店の価値というとやはり最大のものはその提供する飲食物です。
また、ビジネスモデルから考えても収益源は、ドリンクの売り上げが大半を占めるはずです。
ですが、寺本さんは飲食物で勝負しないと決めたました。
「お客さんが何を求めているのか?」を前職の焼き鳥屋時代から見抜き、価値観の合う人同士がリアルで集まれる場の提供をしたこと。しかも驚きの低価格で。
お客さんが飲食店に真に求めているのは、人と人とのコミュニケーションであり、価値観のあう仲間が欲しいというところ。
みんなSNS上ではリア充を装っているが、多くの人は本当は孤独。だから、リアルな場所で繋がれるところを求めている。
マズローの5大欲求でいうところの、集団に属したい、仲間が欲しいといったところを訴求したわけです。
物質的に満たされた現代は、より精神的な価値を求めている、すごく今の時代にマッチした考え方だと思います。
また、キャッシュポイントがどこかというところをあまり深く考えず、とにかく自分が面白いと思うことを始めたことも見逃させない要素かと。
とにかく、自分の感性を信じて行動を起こしたこと。
この辺が勝因ではないでしょうか?
勝っているかどうかわかりませんが。笑
ですが、上記の点にビジネスの発想の種があったと私は推測します。
飲食店もただ店を開けばいいというだけでは勝てない時代。
飲食店では、場所や提供する食事や飲み物の質や価格が大事なのは誰もが知っています。
ですが、飲食店をやる人全員が、立地や価格で勝負ができるわけではない。
となったらアイデア勝負しかなくなってくる。
これはどのビジネスでも共通だと思います。
口コミや話題性を呼ぶ仕掛けをいかに作ることができるかなど、いかに頭を使うかというところがこれからの時代、選ばれる商品、サービスをつくるひとつの指標になっているのではないでしょうか?