睡眠中、足の裏の土踏まずが、虫を這うようにむずむずかゆかったら、気持ち悪いですよね?
土踏まずがかゆいから、水虫かと思ってみても、違うよう…
一体何の病気なのか、不思議ですよね。
実は、土踏まずのかゆい原因が鉄分不足、貧血であることがあります。
この症状をむずむず脚症候群と言いますが、そのままにしておくと危険なこともあります。
むずむず脚症候群の原因、症状、治療についてお伝えしますので、症状がある人も、まだ出ていない人も、すぐ対応できるよう参考にしてくださいね。
土踏まずがかゆいのは貧血が原因!
土踏まずのかゆみと貧血、一見全く関係がないように思えますが、鉄分が不足すると土踏まずがかゆいと感じる病気があります。
脚の裏、土踏まずがかゆい症状を、「むずむず脚症候群(正式名:レストレスレッグス症候群)」と言います。
○土踏まずのかゆみは貧血のため
むずむず脚症候群の原因は、脳の伝達物質であるドーパミンが正常に機能しないためと考えられています。
ドーパミンを作るには鉄分が必要ですが、きちんと鉄分を取らず貧血になると、ドーパミンが正常に働かず、この症状が出やすくなります。
女性には月経があり、さらに妊娠すると鉄分不足になりやすいため男性より、女性のほうが約1.5倍、発症する確率があがります。
○ほかの病気の症状であることも
むずむず脚症候群の一番の原因は貧血ですが、糖尿病、慢性腎不全、パーキンソン病などの症状であることもあり、早めの受診が他の病気の早期発見につながります。
また、鉄分だけでなく葉酸不足でも同じ症状が出ます。
葉酸は不足すると、胎児に影響がでるとされ、非常に大切な栄養素ですので、特に妊婦は注意が必要です。
土踏まずの部分がかゆい、むずむず脚症候群の症状とは
○症状が出るときは夕方から夜、特に寝ているときに多い
むずむず脚症候群になると、最初は夜、寝ているときに土踏まずに虫が這うようなかゆみが表れはじめます。
症状ひどくなると、かゆみが強くなり、眠れなくなるので睡眠不足になることもあります。
かゆみはずっと続くわけではなく、動かすとなくなるため、寝ている間、無意識に足を動かしてしまうのも特徴です。
○足の表面ではなく内側がかゆい
脚の表面ではなく内側にかゆみが出るのも特徴の一つです。
内側からちくちく刺す、痛いようなかゆみがあります。
○ほかのことに集中しているとかゆみがでない
じっとしているとかゆみが出やすいのですが、趣味や仕事に集中しているときには症状が出にくい傾向があります。
○子供も発症する
10歳ぐらいの子供も発症することもあります。
かゆみを取ろうとして、しきりに足を動かすため、落ち着きがないと思われ、病気に気づかない場合が多いです。
土踏まずのかゆみはどうしたら治るのか
症状が軽い場合は生活習慣で改善することができます。
○鉄分を含んだ食品をとる
意識的に鉄分を含んだ、レバー、ほうれん草を取るようにしましょう。
鉄分は、ビタミンCとたんぱく質を一緒に取ると効率よく吸収されます。
○カフェインを多くとらない
鉄分を吸収するという点ではカフェインは控えたほうがいいです。
特に、食後すぐにカフェインを取ると、鉄分の吸収を妨げます。
また、睡眠不足にもなりやすいので、症状がひどい間は控えましょう。
○たばこ、アルコールを控える
たばこ、アルコールを取ることにより、土踏まずのかゆみが強くなり、症状が悪化する場合があります。
特に、アルコールは睡眠を浅くし、質を悪くします。
○マッサージ
寝る前にマッサージをすることで、睡眠中のかゆみを抑えることができます。
症状がひどい場合は薬によって治療します。
○薬による治療
症状がひどい場合は薬によって治療します。
脳のドーパミンが正常に働くのを助ける飲み薬や貼り薬、神経の興奮を抑える抗けいれん薬を処方されることが多いです。
鉄分を補給するために鉄剤が処方されたり、ビ・シフロール錠を処方される場合が多く、この薬は非常に効果がある薬として知られています。
また、何科を受診するかは悩むところではないでしょうか。
かゆみがあるので、皮膚科を受診しがちですが、脳の病気なので、皮膚科を受診しても、すぐには病気が発見できないこともあります。
脚の裏に何も皮膚の炎症などがなく、かゆみがあるときはむずむず脚症候群の可能性があります。
神経内科か精神科を受診するようしてください。
まとめ
土踏まずのかゆみは、動かすとなくなるため、病気に気が付かないことが多くあります。
ひどくなると、眠れないことから、うつを引き起こすこともある、危険な病気です。
また、まだまだ認知度が低く、まわりから理解されないことがうつを引き起こす原因にもなります。
貧血と土踏まずのかゆみがつながるとは、思いもよらないとは思いますが、早めの受診とバランスの取れた食事で改善していきましょう。