4月は入学式、新生活などスタートの季節です。
「新入学のお祝いの品と一緒に手紙を送りたい」「新生活を始める人にお祝の言葉を贈りたい」
など手紙を書くことも多いでしょう。
また、新たに出会った人たちと会合を開くときの文書を書くこともあるかもしれません。
そんな時、新生活、春を感じられる時候の挨拶文を書きたいし、季語を知っていると便利だと思いませんか?
今回は、4月上旬、中旬、下旬にあった時候の挨拶文などをお伝えします。
4月上旬の時候の挨拶文は、春の暖かさ、春のスタートがポイント
4月上旬は厳密な決まりはありませんが4月10日ぐらいまでのことを指します。
この時期になると、桜も咲き、道端の花も咲き始め、春のスタートを感じますね。
入学式が頭に浮かぶことも多いのではないでしょうか。
どんな時候の挨拶文、季語を選ぶかですが、この時期は新入学、春の暖かさはもちろん、地域によってはまだ、寒い日もあるので、相手の地域を考えながら選ぶといいでしょう。
また、4月5日ごろの「清明」という言葉も、二十四節季の一つなのでこの時期に使うことができます。
○4月上旬の季語
「春暖」「仲春」「陽春」「桜花」「春爛漫」「清明」
寒い地域なら
「花冷え」「菜種梅雨」もいいです。
この季語に「~の候」とすれば文頭に使えます。
○4月上旬の時候の挨拶文の例
・春爛漫の季節ですね、〇〇ちゃんをはじめご家族皆様お元気でしょうか。このたびはご入学おめでとうございます。
・桜の花が咲き誇り、一年で最も華やかな季節がやってまいりました。
・陽春の候、皆様には益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
・木の芽の萌える季節になりました。
文末は、時候の挨拶と相手の健康への気配りで結ぶと温かみがある終わりになりますよ。
文書などの場合は、結びに時候の挨拶を使わないことも多いです。
4月中旬の時候の挨拶文は、本格的な春、春のうららかさがポイント
4月中旬は4月10日ぐらいから4月20日ごろの二十四節気の一つ穀雨(こくう)の前までになります。
4月中旬になると、桜の満開を伝えるニュースも増え、街中を歩く人たちの服も、明るい色が増え、春の暖かさを満喫できる時期になります。
新生活を始めた人たちも、新しい環境に慣れ始めている頃になります。
時候の挨拶文、季語を選ぶポイントとしては、花が咲き誇っている様子や、穏やかでうららかな春の様子が感じられるものがいいですね。
○4月中旬の季語
「春陽」「仲春」「春粧」「軽暖」「陽春」「春風」
などがあります。
○4月中旬の時候の挨拶文の例
・うららかな季節を迎えました。先日の入学式ではお子様の成長を感じ、皆様も感慨深かったことでしょう。
・桜の花が咲き、穏やかでうららかな春をお過ごしのことと存じ上げます
・春陽の候、○○様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます
結びは、
「新年度を迎えお忙しい日々と思います、風邪など引かれませんよう、ご自愛ください」など、相手の体調を気遣う文末で終わると、思いやりも伝わるでしょう。
4月下旬の時候の挨拶文は、春の終わり、新緑がポイント
4月下旬は、4月20日の二十四節季の「穀雨(こくう)」以降になります。
このころになると、桜が散って葉桜になり、新緑が出てきます。
日によっては汗ばむ日もあるでしょう。
なので、4月下旬の時候の挨拶文、季語は春のおわり、新緑を感じさせる言葉を選ぶと印象的な文になりますよ。
○4月下旬の季語
「惜春」「晩春」「暮春」「新緑」「穀雨」
○4月下旬の時候挨拶文の例
・桜が散り、新緑の季節を迎えようとしています。
・新緑の候、○○様におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます
・葉桜の季節となりました、日中は汗ばむことも増えてきましたね
文末は
「残り僅かな春を惜しみながら、皆さまのご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。」
などとすればきれいな結びになりますね。
まとめ
最近ではメールでのやり取りが主流となったため、あまり手紙を出すことも、貰うことも少なりました。
でも、やはり手紙をもらうと、思いを感じられ、特別な感じがして心が温かくなる気がします。
特に、4月は桜の開花など日本人にとっては特別な時期のように思います。
4月らしい時候の挨拶文、季語を使って春らしい手紙が書けると楽しいですね。
また、せっかくの桜、新緑の美しい時期です。
それに合った、葉書、便せんなどを使うと、より一層、印象的な手紙になりますよ。