なんとなく土踏まずが痛いなぁと気になったら、足をマッサージしたり、お風呂に長めに浸かったりして対処することもありますよね。
最近、忙しかったから疲れが溜まっているのかな、足の裏のコリかな、と思うかもしれません。
でも、土踏まずの痛みは、疲れやコリではなく病気の可能性も否定できません。
今回は、土踏まずが痛いときに考えられる病気やその治療法を紹介していきたいと思います。
ご自身の症状と比べて参考にしてくださいね。
土踏まずが痛い!!考えられる病気は?
○足底筋膜炎(そくていきんまくえん)
足の裏の筋肉が炎症を起こして痛みを感じます。起床後、足を床につけたときに足裏に痛みを感じたり、歩く、立つなどの動作をすると土踏まずやかかとに痛みが走ります。
痛みだけでなく、痺れとして現れる場合もあります。
スポーツ選手や立ち仕事の多い人に発症しやすいですが、それ以外の人でも50歳以上の人によく起こりやすい症状です。
○足底線維腫(そくていせんいしゅ)
足の裏、とくに土踏まずに硬いしこりがあり、歩いたときや指で押したときに痛みが出ます。
しこりの大きさは1~2㎝ぐらいのものがほとんどで、土踏まずを反らすとしこりが浮き上がって見えます。
はっきりと分からない場合もありますが、エコーで確認するとはっきり見ることができます。
しこりが出来る原因は明確にはされていませんが、足裏の腱膜への刺激や感染などが原因ではないかとも言われています。
○モートン病
サイズの合っていない靴などで足が圧迫され、足裏の指の付け根が痛くなります。
痺れが出る場合もあります。
○糖尿病
糖尿病の合併症として神経障害があります。
足の裏の感覚に異常がみられ、何かが張り付いているような感覚や、チクチク刺されるような感覚があります。
○痛風
痛風の初期症状や慢性的な症状に、足裏に痛みが出ることがあります。
赤く腫れて、痛みが強い場合が多いです。
土踏まずが痛い場合の治療法は?
土踏まずに痛みが出る病気を挙げましたが、今回はその中でも「足底筋膜炎」と「足底線維腫」について治療法を紹介していと思います。
○足底筋膜炎の治療
テーピングをしたり、靴に中敷きを敷けば一時的に痛みは治まります。
しかし、それは根本の治療にはならないので注意しましょう。
アイシングも、神経が麻痺するので痛みは治まりますが、血行を悪くしてしまいます。
治療は土踏まずの柔らかさを取り戻すことが大切です。効果的な治療は以下の通りです。
・土踏まずを温める。
・刺激を避ける。
・痛みが治まっても治療を続ける。
○足底線維腫の治療
足底線維腫の痛みは、足底腱膜が緊張することで生じます。足底板を用いて土踏まずに負担がかからないようにして痛みを和らげます。
痛み止めの注射をしたり、痛みが取れない場合は摘出手術をします。
痛みを取るためのステロイド注射で、しこりが小さくなったという事例もあります。そのため、注射をして経過観察をする場合もあります。
土踏まずに効くストレッチを紹介!
足裏の筋膜は、実は足のつま先から額まで繋がっています。土踏まずのストレッチだけをしても、すぐに硬くなってしまいます。土踏まずに効果的なストレッチを紹介しますね。
①足裏~ふくらはぎを伸ばす
椅子に浅く腰掛け、片方の足を上げます。上げた方の足のつま先を自分の方へ引き寄せます。
それだけでふくらはぎに痛みを感じる場合もありますが、ふくらはぎを手のひらでさすると筋肉がほぐれていくのが分かると思います。
②太ももの裏を伸ばす
椅子に浅く腰掛け、おへそから上半身を前に倒します。太ももの裏が突っ張るのを感じると思いますが、先ほどと同じく手のひらでさすり筋肉をほぐします。
③足の甲~すねを伸ばす
1分ほど正座をします。片側の膝を10~20秒ぐらい持ち上げます。前すねの筋肉が伸びているのを感じながら、片方ずつ交互にやります。
すねの筋肉は、足の裏の筋肉の反対側にあたります。両方の筋肉がバランスを保つためは、すねの筋肉の柔軟性も大切になってきます。痛みが強い場合は筋肉を傷めることもあるので、無理をしないように気を付けましょう。
ハイヒールで足底筋膜炎になった事例も
ハイヒールを長時間履いていたために、足底筋膜炎になった人もいるそうです。
やはり、朝起きて床に足をつけた瞬間の痛みが激しく、土踏まずに常に力が入っているような感覚になるそうです。
少しの刺激で痛みが増すこともあるので、応急処置としてはクッション性のある靴底の靴を履いたり、足の形に合った靴を選ぶことが大切です。
日ごろから、自分の足に合った靴選びをして土踏まずの筋肉の緊張を和らげ、ほぐしておくことが大切ですね。
まとめ
土踏まずの痛みは、筋肉疲労の場合もあれば病気の可能性もあります。
足を酷使するスポーツ選手だけでなく、普段あまり運動をしない人が急に激しい運動をした場合にも起こります。
土踏まずの痛みは、基本的には温めて刺激を避けることが大切です。テーピングやアイシングは一時的には痛みは治まりますが、根本的な治療にはなりません。
足裏の筋肉は、額まで繋がっています。日ごろから足元を冷やさず、体全体の筋肉のストレッチを意識することが大切ですね。