YouTubeにみる逆転の発想法
- 2016/11/29
- マーケティング
- YouTube関連動画, コピー動画, 違法動画
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田中です。
先月も触れましたが、
ピコ太郎のYouTube動画「PPAP」が
すごいことになっていますね。
紅白も出るとか出ないとか?
ゲスな話で恐縮ですが(笑)
10万円で作った動画が、
今や億単位のお金を生み出しているわけですからね。
こんなことを可能にした
YouTubeのヒミツが
コチラに詳しく書かれています。
↓
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO09297770Y6A101C1X11000/
日経新聞の記事
「ピコ太郎 関連動画で潤う 」
PPAPは関連動画から
どんどん全世界に向けて
拡散されているわけですが、
ここでいうところの関連動画とは
YouTube画面の右側に出てくる
関連動画というわけではなくて、
オリジナルの動画における
違法、コピー動画のことを
関連動画と言っています。
そして、ここにこそ
「ピコ太郎」がYouTubeで圧倒的な
拡がりをみせ収益拡大に繋がっている
ヒミツが隠されています。
というのも、従来でしたら
コピー動画は削除の流れでした。
システムにしろ、目視にしろ
なんでもいいのですが、
違法な動画は削除。
これが常識的な解決方法でした。
しかし、YouTubeは
これではイタチごっこだと思ったのでしょう。
違法な動画を
YouTubeにアップして収益を得る
というやり方をする人は跡を絶ちません。
今でもTV動画はわんさかアップ
されていますよね?
たまに映画丸々1本上がっている場合も
ありますが、相当なツワモノだと思います(笑)
組織的な犯行なのでしょうか?
私にはわかりませんが。
また、動画の丸パクリツールも横行していますし
いくらYouTube(Google)といえど
違法動画が流通する
流れを完全に堰き止めることはできないでしょう。
そこでYouTube側は
この違法動画がアップされる現象を
逆手にとって、
著作権者に無許可で
投稿されたコピー動画に対しては
コンテンツIDという仕組みによって
感知して、オリジナルの著作権者に
広告収入が入る仕組みを導入したんですね。
これは完全に
YouTube (Google)側の逆転の発想ですよね?
ただ違法動画を取り締まるという
従来的な考えを真逆にしてみること
から考えたわけです。
そこを起点にして
まずは、広告主の満足というものを考えると
広告主に収益が入れば、広告主は満足するはず。
しかもコピー動画といえど
拡散されるのですから、
多くの人にリーチできるという
広告効果としても想定以上を期待できる。
そこから、
このような違法動画を削除する
流れからコンテンツIDによる識別で
広告主に収益が入りコピー動画はあえて泳がしておく。
単に削除するだけでは
広告効果としては、それ以上に拡がりはみせませんからね。
違法動画は
ただ取り締まるのではなくて、
これからは拡散の方向に向かうでしょう。
常識的とされていることから、
180度見方を変えて、
利用できないかを考えてみる。
YouTube側も
このアイデア発想法を
使ったのではないでしょうか?
YouTubeに限らず、コンテンツ制作者は
従来からずっと違法なコピーと
いうものに悩まされてきました。
CDやDVDであっても同じです。
取り締まっても取り締まっても、
違法海賊動画、DVD、CDといったものは
減少しませんよね?
日本のアニメや漫画も
こういった海賊ものに
かなりやられていると聞きます。
このピコ太郎のお話。
少し抽象化して、
ご自身のビジネスに応用できる
視点では無いでしょうか?
つまり、自身のやっているビジネスで
なにか困ってること、悩んでいること、
行き詰まっていることがあったら、
それを逆手にとってみることです。
業界の常識とされていることを
俯瞰してみる。
そして、逆転して考えてみるということです。
スモールビジネスにこそ
役に立つ視点ですので
ぜひ、考えてみてください!