花粉症でくしゃみや鼻水が辛い時って、車の運転にも注意が必要ですよね。
でも、症状を抑えるために薬を飲んだら、医者から「眠くなるから運転しないでね」って言われます。
症状が出たまま運転するのも気がそぞろになるし、薬を飲んでも眠くなるなんて、いったいどうしたらいいか分からない・・・
それに、買い物も仕事もあるから、車を運転しないのはそもそも無理。
そんな方に知って頂きたい、花粉症の薬の知識をご紹介します。
ポイントは、花粉症の薬と上手に付き合うことですよ。
花粉症の人が運転する時に知っておくべき薬の知識
花粉症をはじめアレルギー性疾患には、「抗ヒスタミン薬」が広く知られています。
抗ヒスタミン薬とは、花粉症の症状を引き起こす物質であるヒスタミンの働きを抑制し、アレルギー症状を和らげます。
車の運転をする前に飲んでいい薬と、飲んだらダメな薬について解説していきますね。
◯ヒスタミンは脳の働きを活性化する
花粉症という観点では、厄介者扱いのヒスタミンですが、脳の中では、ヒスタミンは脳を活性化するという重要な役割を担っています。
花粉症対策で服用した抗ヒスタミン薬は、血液によって、脳内に移動すると、花粉症の症状が和らぎます。
別の言い方をすれば、脳のヒスタミン作用を阻害してしまいます。これにより脳の働きが抑えられ、「眠くなる」となるわけです。
◯抗ヒスタミン薬は脳の働きを鈍くするので注意
「眠くなる」という表現を使いましたが、正確には「脳の判断や思考などの能率が低下する」というのが適切な表現かもしれません。
脳のヒスタミン作用の阻害によって、わたしたちが注意しなくてはいけないのは、脳の効率低下の自覚がないままに作業を行うこと、特に自動車の運転をすることです!
市販の花粉症の薬と医師から処方される薬
市販の花粉症の治療薬に含まれているものは、ほとんどが即効性に優れているなどの利点がありますが、脳内への効果も早く、脳の判断力も低下します。
市販の「眠くならない花粉症の薬」は、抗ヒスタミン薬にコーヒー数杯分のカフェインを混ぜているものが主流です。
カフェインの効果で、眠気はおさまるかもしれませんが、判断力の低下は改善されません。
分かりやすく例えると、アルコールを飲んだ人が、直後にとても濃いエスプレッソを数杯飲み、なんとか眠気を覚ました、という状態です。
アルコールのあとのエスプレッソ・・・眠気は少しごまかせたかな?でも、自動車を運転することは、危険ですよね?
脳の判断力の低下が少ない薬を希望しよう
医療機関では、脳の判断力の低下作用が少ない薬を処方してもらうことができます。
・集中力を要する仕事をしている人
・学業に支障をきたしたくない人
・自動車の運転などを行う人
このような方は、ライフスタイルに合わせて、生活に支障が少ない薬を選んで飲むようにしたいですね。
車を運転する方の場合は、「自動車運転制限のない薬をください」と医者に言うといいですよ。
『アレグラ』や『小青竜湯(ショウセイリュウトウ)』などの薬を、処方してもらう方もいるようです。
まとめ
花粉症の症状を和らげる抗ヒスタミン薬は、脳を活性化させるヒスタミンの働きを抑え、判断力や思考が低下する場合があります。
市販の眠くならない花粉症の薬は、抗ヒスタミン薬とカフェインが含まれているものが主流で、眠気は抑えれるものの、判断力も低下する恐れがあります。
車の運転など、集中力を必要とする場合は、医療機関を受診して、脳の判断力の低下の少ない抗ヒスタミン薬をもらうようにしましょう。
薬の効果を理解したうえで、私たちの生活や目的に合った薬を服用し、快適に花粉症とつきあっていきたいものですね。