和菓子のお団子を作ろうと材料を買い行くと、だんご粉、白玉粉と見た目が全く同じに見えるものが並べられています。
袋の裏を見ても同じようにお団子を作る材料のようなのですが、だんご粉と白玉粉は何が違うのでしょう。
名前が違うだけなのでしょうか?
違いがあるなら、使い道だって違うはずですよね。
今回は、だんご粉と白玉粉の違いについてお伝えします。
だんご粉と白玉粉は原料と製造方法が違う
だんご粉と白玉粉は、まず原料と製造方法が違います。
○だんご粉
原料…うるち米ともち米
製造方法…うるち米ともち米を精白し、水につけて挽き、沈殿したものを乾燥して粉にします。
メーカーによってうるち米ともち米の割合は違うこともあり、でんぷんを加えることもあります。
○白玉粉
原料…もち米
製造方法…もち米を水につけた挽き、沈殿したものを乾燥させて粉にします。
だんご粉と白玉粉の違いは、『うるち米が入っているかどうか』ということになります。
だんご粉と白玉粉は食感も違う
だんご粉と白玉粉の違いはうるち米が入っているかどうかですが、このうるち米が食感の違いに大きく影響します。
○だんご粉の食感
だんご粉で作るお団子はやや硬い食感で、串に刺したり、みたらし団子などに適しています。
伸びる感じもありますが、歯切れもよいです。
丸めるもの比較的簡単なので、初心者向けかもしれません。
だんご粉に豆腐を混ぜて簡単に作ることもでき、最近では健康志向もあって、人気が出ています。
時間がたつと硬くなってあまりおいしくないのが欠点です。
○白玉粉
モチモチと柔らかく、つるんとしたなめらかな食感です。
冷えたり、時間がたっても硬くなりません。
求肥、白玉だんご、ぜんざい、お汁粉などに適していて、大福を作るのにも適しています。
なぜ、時間がたつとだんご粉のお団子は硬くなるのかですが、それはうるち米に含まれるでんぷんの種類に関係します。
うるち米とは、普段、食事のときに食べているお米のことで、うるち米は15~35%のアミロースと、65~85%のアミロペクチンでできていて、時間がたつと硬くなるのはアミロースです。
もち米にはこのアミロースがありません。
なので、白玉粉のお団子は硬くならないのですよ。
それぞれの特徴を生かしたおいしい食べ方
時間がたって固くなるお団子も特徴を生かせば白玉粉よりもおいしく食べられることができます。
だんご粉と白玉粉の特徴を生かしたレシピをご紹介します。
○だんご粉と豆腐のみたらし団子
1. 豆腐(絹でも木綿でも)とだんご粉を同量準備
2. 1を均一で滑らかになるまでこねる。
3. 一口大にして真ん中を少し押して、沸騰した湯でゆでる
4. お団子が浮いてきて3分ほどゆでたら水に取り、粗熱をとったら水気を取る
5. 串に刺してみたらしのたれをかける
6. みたらしのたれは、醤油、みりん、片栗粉 大1 、砂糖 大2 水80㏄をレンジで600w 2分で加熱すればできます。
7. 30秒ずつ様子を見ながらにしてくださいね。
○クリーム白玉
1. 白玉粉45g 水45㏄を準備
2. 1をよくねってなめらかにする
3. 一口大にして、真ん中を押さえ、沸騰したお湯でゆでる
4. 浮いて来たら20~30秒で水に入れて、粗熱を取り、水を切る
5. アイスクリームと白玉だんご、好きな果物を飾ってでき上りです。
だんご粉のみたらしはたれとよく絡んでしっかりとした味わいになります。
白玉だんごは冷たいアイスクリームと一緒にしてもおいしく食べられますね。
二つともほぼ作り方は同じですが、お団子が浮いてきてからの時間が大きく違います。
白玉粉は柔らかいので、長くゆでてしまうとふにゃふにゃな食感でおいしくなくなってしまいます。
さっと水にとって、長く水につけすぎないようにしましょうね。
まとめ
だんご粉と白玉粉は同じように見えても全く別物になります。
2つの値段ですが、だんご粉のほうが白玉粉より安い傾向があります。
また、白玉粉のお団子はたくさん作って冷凍保存できます。
自然解凍(固いときは2~3分ゆでます)で食べられて、フルーツポンチにしたりできてとても便利です。
だんご粉と白玉粉の違いを知って、上手に使い分けをしていきたいですね。